ラクロスとは?

🌎 世界のラクロスの歴史

● 起源は北米の先住民(ネイティブ・アメリカン)

ラクロスは、数百年前から北アメリカの先住民(ネイティブ・アメリカン)が、儀式や部族間の争いの一環として行っていた球技が起源とされています。

  • 目的:戦いの訓練やコミュニティの結束を強めるため

  • 人数:数百人規模の大人数でプレイすることもあった

  • ルール:地域や部族によって異なり、今のラクロスとはかなり違う形態も多かった

この伝統的な競技が「ラクロス」と呼ばれ、名前の由来はフランス語の「la crosse(クロス=杖)」から来ています。


● 19世紀:欧米での近代スポーツ化

  • 1840年代、カナダのモントリオールで学校教育の一環として競技ルールが整理され、現代ラクロスの原型が確立されました。

  • 1870年代にはアメリカ東海岸の大学でラクロスが普及し、イェール大学、プリンストン大学などで盛んになりました。

  • 初めての公式ルールブックが1880年に発行され、競技の統一ルールが整えられました。


● 20世紀:アメリカとカナダの二大拠点に発展

  • アメリカでは大学ラクロスがメジャースポーツとして定着。

  • カナダでは特にプロリーグが発展し、男子・女子ともに人気の高いスポーツに。

  • 1904年と1908年のオリンピックで展示競技として採用されたこともあります。


● 国際的な普及

  • **World Lacrosse(旧International Lacrosse Federation)**は1967年に設立され、国際大会の開催やルール統一を推進。

  • 現在、世界80カ国以上が加盟し、アジア、ヨーロッパ、オーストラリアなど世界中で競技人口が拡大中。

  • 1990年代からは女子ラクロスも急速に広まり、オリンピック種目化に向けた活動も活発化。


● 2020年代以降の動き

  • 2028年ロサンゼルス五輪の正式種目採用決定(6人制「Sixes」)

  • プロリーグ(PLL:Premier Lacrosse League)がアメリカで人気を博し、競技の認知度を世界的に押し上げている

  • 若年層育成と普及に力を入れ、学校や地域クラブでの活動が活発に

🇯🇵日本のラクロスの歴史

● はじまりは1986年

日本でラクロスが紹介されたのは1986年。慶應義塾大学、東京大学、青山学院大学の学生たちが中心となって、アメリカ人留学生の協力を得ながら始まりました。これが日本ラクロスの第一歩です。

● 1987年に「日本ラクロス協会」設立

翌1987年には、日本ラクロス協会(JLA:Japan Lacrosse Association)が設立され、大学を中心に競技が広まり始めます。

● 1990年代:大学ラクロスの急成長

全国の大学にラクロス部が次々と誕生し、「関東」「関西」「東海」などのリーグ戦が開始されました。1997年には初めての全日本大学選手権が開催されました。

● 現在では…

  • 大学、クラブ、社会人、ジュニア世代など、競技人口は約1万人以上。

  • 日本代表チームも世界大会に出場するまでに成長。

  • 小学生・中高生向けの育成にも力を入れ始めており、将来の普及が期待されています。

女子クラブチーム NeO
女子クラブチーム NeO

 🌍国際大会

● World Lacrosse Men's Championship

  • 主催:World Lacrosse(国際ラクロス連盟)

  • 開催:4年に1度

  • 男子日本代表は、2002年大会で4位という快挙を達成!

● アジアパシフィック選手権(ASPAC)

  • アジア・オセアニア地域の国が参加する国際大会。

  • 日本代表は男女ともに上位常連で、アジアでは強豪国とされています。


インドアラクロス世界選手権(World Indoor Lacrosse Championship, WILC)ボックスラクロスと呼ばれる大会もあります。
女子日本代表の小林選手
女子日本代表の小林選手

🏅 ラクロスとオリンピックの関係

● ついに正式種目へ!

2023年、2028年ロサンゼルス五輪においてラクロスが正式種目として採用されることが決まりました。これはラクロス界にとって歴史的な出来事です。

● 採用されるのは「Sixes(シクシーズ)」という新形式

  • 6人制ラクロス(男女ともに)

  • 試合時間:短く(4クォーター各8分)

  • フィールドサイズ:小さめ

  • テンポの速い攻守の切り替えが特徴で、観客にも分かりやすく見やすい形式

● 日本の可能性

  • 日本は世界ランクで中堅~上位にあり、出場のチャンスは十分。

  • 若手育成や普及活動が活発になっており、2028年を目指して強化中!

女子のゴーリー(ゴールキーパー)
女子のゴーリー(ゴールキーパー)
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